フッ素塗布

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フッ素とは?子供に塗布して本当に安全?

フッ素とは?子供に塗布して本当に安全?

市販の歯磨き粉などにも入っている「フッ素」は、歯の再石灰化促進、歯質強化といった作用を持ちます。歯科医院では、このフッ素を高濃度で塗布する予防処置が行われます。
歯科でのフッ素の利用は、WHOや世界150以上の保健団体、および日本の厚生労働省、日本歯科医学会などで推奨されています。
このページでは、フッ素の効果やその安全性についてご説明して参ります。

フッ素塗布の効果は?子供の歯質に効果的な理由

歯科医院で行われる「フッ素塗布」には、以下のような効果があります。

歯の修復を早める

食後には、歯からカルシウムなどの成分が溶けだしますが、唾液の作用によってこれらの成分が元に戻されます。これを、「歯の再石灰化」と言います。
フッ素塗布には、歯の再石灰化を早める効果があります。

歯が強くなる

エナメル質を強化し、酸に触れても溶けにくい強い歯へと導きます。

虫歯菌を抑制する

殺菌作用により、虫歯菌および酸の産生を抑制します。

フッ素は何歳から塗布できる?

フッ素は何歳から塗布できる?

フッ素塗布は、歯が生えていれば年齢に関係なく受けられます。つまり、乳歯の生え始める生後半年頃から可能ということです。
フッ素塗布の効果は、約3カ月持続すると言われています。定期的にフッ素塗布を受けることで、効率的に虫歯を予防することができます。
なお、乳歯の奥歯が生えると、虫歯リスクは高くなります。0歳から受けられなかった場合も、2歳頃にはフッ素塗布を検討することをおすすめします。

自宅でも虫歯予防ができる?フッ素の使い方と予防効果

フッ化物歯面塗布(予防効果:30~40%)

歯科医院で行われる、いわゆる「フッ素塗布」です。
3カ月に1度のペースで受けるのが理想的です。できれば0歳の乳歯が生え始めたタイミングで、遅くとも虫歯リスクが高くなる2歳頃から開始することをおすすめします。
もちろん、それ以降の年齢になっても、いつでも始められます。
なお歯科医院のフッ素塗布では、医療機関でのみ取り扱える高濃度のフッ素を使用するため、それだけ予防効果も高くなっています。

フッ化物洗口(予防効果:50~80%)

フッ素の配合された洗口液です。市販されており、ご自宅でも使用できます。
ブクブクうがいができれば(4歳頃)、使用が可能です。毎日1回行うのが理想です。

フッ素入り歯磨き剤(予防効果:20~30%)

フッ素の配合された歯磨き粉です。市販されており、ご自宅でも使用できます。
基本的に何歳からでも使用できます。また、毎回の歯磨きの際に使用できます。

歯医者さんで行うフッ素塗布の方法

歯医者さんで行うフッ素塗布の方法

歯科医院で行うフッ素塗布には、具体的に以下のような方法があります。

綿球・綿棒法

フッ素溶液に浸した綿球や綿棒をピンセットで摘まみ、歯に塗布します。

歯ブラシ法

ジェルタイプのフッ素をつけた歯ブラシで、歯磨きをするように塗布します。

トレー法

マウスピース型のトレーにフッ素を注入し、歯列にかぶせるようにして塗布します。

フッ素塗布の頻度とタイミング

歯科医院で行うフッ素塗布の効果は、3カ月ほど持続すると言われています。そのため、3カ月ごとに定期的にフッ素塗布を受けるのが理想です。もちろん、間隔があいてしまってもいつでも再開できます。
お子様のお口の状態、歯磨きの状況によっては、間隔を調整することもあります。無理のない範囲で、無駄のない頻度をご提案しますので、一度当院にご相談ください。

食事は?唾液は飲んでいい?フッ素塗布後に気を付ける事

  • フッ素塗布後、30分は飲食・うがいをお控えください。
  • フッ素塗布の際、唾液は飲み込まず、吐き出してください。
  • フッ素塗布をしても、これまで通りの歯磨きが必要です。
  • 間食をする場合は時間を決め、ダラダラと食べないようにしましょう。

フッ素塗布が危険といわれる理由

フッ素塗布に、なんとなく「危険」「怖い」というイメージをお持ちの方もいらっしゃいます。
正しく使用する限り、健康を害することはありません。

急性中毒

多量のフッ素を飲み込んでしまった場合に起こる中毒です。症状としては、吐き気・嘔吐、下痢などが挙げられます。
中毒に至る基準は体重1kgあたり5mg以上のフッ素を飲み込んだ場合です。ただ、これは体重20kgの子供で100mgのフッ素量という計算となり、現実的ではありません。実際に、事故例は現在まで報告されていません。

慢性中毒

フッ素の慢性中毒として、これまでに骨フッ素症、歯牙フッ素症が報告されています。

骨フッ素症(骨硬化症)

骨の形成に影響が生じ、関節の痛み・こわばり、脊髄・靭帯の石灰化などの症状を伴います。
ただ、インド等の熱帯地方、中国の乾燥地帯といった高濃度のフッ化物を含む飲料水を利用している地域での報告がほとんどです。8ppm以上のフッ素を含む飲料水を20年以上飲み続けた場合に、1~2割に発症すると言われています。

歯牙フッ素症(斑状歯)

歯のエナメル質に白い斑点や色素沈着が見られる症状です。
歯が形成される時期(0~8歳くらい)に、2ppm以上のフッ素を含む飲料水を摂取し続けた場合に発症すると言われています。

歯科医院のフッ素塗布では、フッ素の濃度・量を安全の範囲内に収めて使用します。また、毎日行うものでもありません。そのため、上記の急性中毒・慢性中毒をきたす可能性は限りなくゼロに近いと言えます。
ご不安なことがあれば、何でもお尋ねください。

子供のフッ素塗布は保険適用?料金は?

子供のフッ素塗布は保険適用?料金は?

当院でのフッ素塗布は保険適応となります。
その予防効果を考えると非常にコストパフォーマンスの高い処置と言えます。

※虫歯治療の一環として行う場合、初期虫歯に対して行う場合には、保険が適用されます。