床矯正(顎を広げる矯正)

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顎を広げて歯並びのスペースを確保する「床矯正」とは

床矯正とは「床矯正(しょうきょうせい)」とは、装置によって歯に内側から力をかけ、顎を広げることで、永久歯がきれいに並ぶためのスペースを確保する矯正方法です。
装置は、患者様ご自身で簡単に着脱ができます。
食事や歯磨きの時、あるいは発音したり歌ったりする授業の時、楽器を演奏する時など、邪魔になる時は装置を取り外せます。
ただし、1日の装着時間として20時間以上が必要です。

床矯正の仕組み

装置の中央には、ネジが埋め込まれています。
このネジを回すことで装置が外側へと広がる仕組みになっています。
ただ、装置の力のみで顎が広がるわけではありません。顎の骨が成長する時期に行う矯正方法であるために、無理なく、顎を拡大させることができるのです。

床矯正を始める年齢は6~11歳

床矯正を開始する時期は、混合歯列期にあたる6~11歳くらいとなります。
つまり、主に1期治療で使用する装置ということです。
顎が成長するこの時期に床矯正を行うことで、効果(顎の拡大)が得やすくなります。

床矯正のメリット

床矯正には、以下のようなメリットがあります。

お手入れがしやすく口内が清潔に保てる

床矯正のメリット着脱が可能であるため、食事・歯磨きの際には取り外します。
固定式の装置と比べると、お口や装置に汚れが溜まりにくく、虫歯にもなりにくいと言えます。

日常生活への支障が少ない

床矯正のメリット国語や英語、音楽の授業などで正しい発音・発声が求められる場面では、取り外して構いません。
管楽器などの演奏を行う場合も同様です。

痛みが少ない

床矯正では、子どもの顎が成長する力を利用して、顎を拡大します。
2期治療で使用するワイヤー矯正などと比べると、痛みが出にくいと言えます。

2期治療と比べて費用が抑えられる

12歳頃から行われる2期治療と比べると、費用は割安です。
また1期治療を受けておくことで、2期治療が不要になる可能性も高くなります。

子どもの床矯正で後悔?デメリットは?

一方で、床矯正にもデメリットが存在します。
メリットだけでなく、デメリットを把握した上で治療に臨むことで、後悔することが少なくなります。

お子様ご自身・親御様による装着時間の管理が重要

「簡単に着脱が可能」ということは、「サボってしまえる」ということでもあります。お子様ご自身が矯正治療の必要性を認識すること、ご自宅では親御様が指導することが必要です。
もちろん、当院でもお子様・親御様への使い方の指導、管理方法の説明を丁寧に行います。

発音への支障が出る

装着したまま喋ると、発音に多少の支障をきたします。
ただ、通常は1~2週間ほど装着すれば、ほぼ通常通りに発音できるようになります。

違和感・異物感がある

お口の中に装置を入れるわけですから、違和感・異物感がゼロというわけにはいきません。
こちらも発音と同様、使用開始後1~2週間で慣れ、特に不快感なく使用できるようになります。

床矯正で顔や顔の大きさが変わるって本当?

床矯正で顔つきが変わるって本当?時々、「床矯正で顎を拡大すると顔が変わるのでは?」とご質問をいただくことがあります。
床矯正で拡大する「顎」とは、「歯を支えている歯槽骨」のことを指します。
そして、歯並びを改善するという目的で歯槽骨を拡大する限り、「顔貌が大きく変化する(悪くなる)」ということはありません。
全く変化しないわけではありませんが、歯槽骨を適切な範囲内で拡大するということは、基本的に骨格のバランスも良くなるということであり、たとえば「上顎(下顎)が大きくなってバランスの悪い顔貌になる」ということはまずないのです。
ご心配な場合には、お気軽に歯科医師にお尋ねください。